2022.07.05
外壁塗装で塗料選びに悩んだら 人気塗料9種を初心者にもわかりやすく解説
家の性能や見た目、価値を守るために、必要なのが外壁塗装です。いざ外壁塗装について検討し始めると、「多種多様な塗料の中からどれを選べば良いのだろう…」と悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は、外壁塗装に使われる塗料9種を、初心者にもわかりやすく解説します。
目次
外壁塗装の塗料選びはなぜ重要?
外壁塗装は、専用の塗料を自宅の外壁に塗る工事です。定期的に塗装を施すことで、住宅の見た目を美しく維持できるでしょう。
また、その耐久性を高め、雨漏りや隙間風といったトラブルを予防してくれます。家の価値を守るためにも、また家族が快適に生活し続けるためにも、欠かせないメンテナンス工事と言えます。
そんな外壁塗装で、ポイントとなるのが「どの塗料を使用するのか?」という点です。
外壁塗装の工事内容的には違いがなくても、どの塗料を選択するのかによって、以下のような点に違いが生じます。
・外壁塗装にかかるコスト
・塗装の耐用年数
・付加価値
一般的には、価格が高い塗料を選択すればするほど、高い耐久性や優れた付加価値が生じるでしょう。
とはいえ、外壁塗装は「一生に一度行えば良い」というものではありません。住宅を維持している限り、何度も繰り返し行う必要があるからこそ、コストと耐用年数、付加価値のバランスを意識して選択する必要があるのです。
人気の塗料9種を徹底解説
自分に合った塗料を見つけるためには、それぞれの塗料の基本情報や特徴について学んでおきましょう。
人気の塗料9種について、初心者にもわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
アクリル塗料
塗料の中でも、安価に施工できるのがアクリル塗料です。DIYでも使われるほど、扱いやすい塗料として知られています。
とはいえ、近年では、外壁塗装に使われるケースは非常に少なくなってきています。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
1,000円〜1,800円 | 3年~8年程度 |
低価格で塗りやすい一方で、耐久性が低いというデメリットがあります。失敗する恐れが少ないため、DIYには人気の塗料ですが、プロに依頼する際のメリットは極めて少ないと言えるでしょう。
ウレタン塗料
外壁塗装に使われる塗料の中でも、安価に施工できるのがウレタン塗料です。少し前の時代には、「外壁塗装と言えばウレタン塗料」と言われるほど、多くの住宅に使われていました。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
1,700円〜2,500円 | 5年~10年程度 |
一定の耐久性がありつつ、価格が手ごろなため、人気があった塗料です。
とはいえ、8年程度経過すると劣化が気になり始めるため、塗り替えまでのスパンが短いというデメリットがあります。現在では、同程度の価格でシリコン塗料を選択できることもあり、選択する人は減少傾向にあります。
シリコン塗料
現在の外壁塗装で、主に使われている塗料の一つです。シリコン樹脂を使用していて、ウレタン塗料よりも高い耐久性を発揮します。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
2,300円〜3,500円 | 7年~15年程度 |
シリコン塗料を選択した場合、ウレタン塗料を選択した場合よりも、施工コストは高くなります。しかし耐用年数が1.5倍程度にまで伸びることを考えると、コストパフォーマンスに優れた塗料と言えるでしょう。
「そこそこの耐久性は欲しいが、コストは抑えたい」「コストを抑えつつ外壁塗装の手間を減らしたい」という方に人気です。
ラジカル塗料
シリコン塗料と同じく、近年主に使われているのがラジカル塗料です。2010年代に登場した比較的新しい塗料で、「樹脂や顔料を劣化させるエネルギー(ラジカル)」を制御できる成分を含んでいるという特徴があります。
これまで主流であったアクリル・ウレタン・シリコンとは全く異なる考え方のもとで生み出された塗料で、シリコン塗料よりもさらに高い耐久性を誇ります。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
2,200円〜4,000円 | 8年~16年程度 |
ラジカルが発生すると、チョーキング現象の原因になってしまいますが、塗料でチョーキング現象を予防できる点は、非常に大きなメリットと言えるでしょう。シリコン塗料よりもコストは上がりますが、高性能塗料の中では比較的リーズナブルに施工可能です。
セラミック塗料
セラミック塗料は、セラミックが配合された塗料です。セラミックの力によって、断熱性や遮熱性、防汚性やデザイン性を高められる点が魅力と言えるでしょう。
しかし、ひと言でセラミック塗料と言っても、その内容はさまざまです。
たとえば、セラミックビーズを加えた塗料は、優れた断熱性や遮熱性を発揮します。「夏場の暑い日差しを遮って、室内温度の上昇を予防したい」と思う方には、ぴったりの塗料と言えるでしょう。
セラミック塗料に陶磁器の材料を吹き付ければ、塗料でありながら、石材調のデザインを楽しめます。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
2,300円〜4,500円 | 10年~25年程度 |
意匠性の高い天然石調を希望する場合、施工費用は5,000〜14,000円/平方メートルと上昇します。
耐用年数の差は、セラミックに配合する合成樹脂の成分によって生まれるもの。耐用年数の長さを求めるなら、フッ素樹脂配合のセラミック塗料を選択しましょう。
フッ素塗料
フッ素塗料は、フッ素樹脂を使った塗料です。優れた耐熱性や耐寒性、そして耐久性が魅力の塗料と言えるでしょう。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
3,500円〜4,800円 | 12年~20年程度 |
塗料の中では、高級塗料として扱われるフッ素塗料。「多少コストは上がっても、できる限り塗り替えの頻度を少なくしたい」と思う方におすすめです。
また、酸性雨や紫外線といった刺激に強く、防汚性能が高い点も魅力の一つ。たとえ汚れが付着しても、雨で自然に落とせるでしょう。メンテナンスの手間も軽減できます。
光触媒塗料
光触媒塗料は、酸化チタンという物質の特性を利用した塗料です。日光に含まれる紫外線に反応し、化学変化を起こす酸化チタン。外壁に付着した汚れを、分解して除去する効果が期待できます。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
3,800円~5,500円 | 10年~20年程度 |
汚れを自分で除去する手間がなく、また耐用年数が長いというメリットもあります。
ただし、光触媒塗料のメリットを実感するためには、
・外壁にしっかりと紫外線が当たること
・分解された汚れを、雨で洗い流せる環境にあること
が必要です。
条件をクリアできる方にとっては、非常に魅力的な塗料だと言えます。
無機塗料
無機塗料は、無機物、主に鉱物を主成分として使っている塗料です。
実は外壁材のトラブルの多くは、内部に含まれる有機物が原因で引き起こされるもの。無機物を多く配合した塗料を使うことで、こうしたトラブルをもとから予防できるのです。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
3,500円〜5,500円 | 10年~25年程度 |
先ほど紹介したセラミックも、無機物の一種です。セラミック塗料も、無機塗料の一つと言えるでしょう。
ナノテク塗料
ナノテク塗料は、ナノテクノロジーを駆使して作られた新しい塗料です。その特徴は、アクリルシリコン樹脂を使用した水性塗料であること。
ただし、配合されているアクリルシリコンの量は、最小限にとどめられています。
各種塗料に使われる合成樹脂の原料は石油系で、製造段階において、多くの二酸化炭素を排出します。ナノテク塗料を選択することで、二酸化炭素の排出量削減に役立つでしょう。
また高い防カビ性能を持ち、汚れに強い点も魅力の一つです。外壁にカビやコケが生えるのを防ぎ、なおかつシックハウス症候群対策にも効果的だと言われています。
価格/平方メートル | 耐用年数 |
2,400円〜5,500円 | 10年~15年程度 |
ナノテク塗料を施工する業者は、まだまだ限られています。こちらを希望する場合、外壁塗装業者選びの段階から、こだわって探してみてください。
塗料の特徴を知って自分に合った選択を
安さ重視であれば、アクリル塗装やウレタン塗装を選ぶのがおすすめです。耐用年数は短めですが、「あともう少しだけ維持できれば良い」という場合には、ぴったりの塗料と言えるでしょう。
反対に、期間やメンテナンスの手間削減を重視するなら、多少高くても機能性に優れた塗料を選択するのがおすすめです。
名古屋市周辺で外壁塗装や塗料選びで悩んだ際には、ぜひツジ建装にご相談ください。確かな知識と経験をもとに、お客様それぞれにあった塗料をご提案いたします。
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