2022.07.05

外壁塗装で使われる塗料の種類、それぞれの特徴&賢い選び方

外壁塗装で使われる塗料には、さまざまな種類・グレードがあります。「こんなはずじゃなかった」といった事態を防ぐためには、使われる塗料の種類やその選び方について知っておく必要があるでしょう。
塗料の基礎知識を一般の方にもわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

塗料の種類とは?成分・特徴・違い

外壁塗装に使われる塗料には、以下のような成分が含まれています。

 

・顔料(塗料に色を付けるためのもの)

・樹脂(塗料の主成分)

・添加剤(さまざまな機能を塗料にプラスするためのもの)

・溶剤(樹脂を希釈するためのもの)

 

それぞれにどのような原料を用いるのかによって、塗料によって違った特徴が生まれるというわけです。

 

異なる顔料を配合すれば、塗料の色には微妙な違いが生じます。
樹脂の種類は、塗料の耐久性に関わるもの。耐久性の高い塗料ほどグレードの高い樹脂が使われていて、価格も高くなるでしょう。

 

近年、外壁塗装に求めるポイントも多様化しています。防カビや防錆など、付加価値を与えるために加えられるのが各種添加剤です。

 

これらの組み合わせはまさに無限。また、新たな成分を使った新塗料も、次々と登場しています。
「塗料なんてどれを使っても同じだろう」と安易に決定すると、事前にイメージしていたような性能を得られない可能性もありますから、注意しましょう。

 

 

【外壁用塗料の種類】ランク別一覧

以上の基礎知識を踏まえて、具体的にどのような種類の塗料があるのか、一覧にしました。
ランク別に並べたので、ぜひ参考にしてみてください。

種類 ランク
アクリル D
ウレタン C
シリコン B
ピュアアクリル A
フッ素 A
無機 A


それぞれの特徴は以下のとおりです。

 

アクリル

アクリル塗料は、主成分である樹脂に「アクリル樹脂」を使った塗料です。
非常に安価に購入できますが、汚れが付着しやすい、耐久性が低いといった特徴があります。耐用年数は5~8年ほど。
短いスパンで塗り直し作業をする必要があるため、外壁塗装業者に依頼する場合、あえてアクリル塗料を選択する方は少ないと言えるでしょう。

 

ウレタン

ウレタン塗料は、主成分である樹脂に「ウレタン樹脂」を使った塗料です。
アクリル塗料よりもやや耐久性は高いものの、十分とは言えません。耐用年数は8~10年程度です。

 

ウレタン塗料も比較的リーズナブルに導入できる塗料で、密着性が高く、見た目を美しく仕上げやすいというメリットがあります。一昔前までは、多く採用されていた塗料です。

 

シリコン

シリコン塗料は、主成分である樹脂に「シリコン樹脂」を使った塗料です。

その耐用年数は10~12年程度と、ウレタン塗料よりもさらに長くなっています。価格面では、ウレタン塗料とさほど差がないため、コストパフォーマンスに優れた塗料と言えるでしょう。
現在使われている塗料の、主流と言っても過言ではありません。

 

人気の種類であるため、各メーカーがさまざまな商品を販売している点も特徴の一つです。種類豊富な分、添加剤(付加価値)にこだわった塗料選びもできます。

 

シリコン塗料には親水性という特徴があり、汚れが付着しても定着しにくいというメリットがあります。たとえ汚れがついても、雨が降れば洗い落としてくれるというわけですね。

 

ピュアアクリル

ピュアアクリルは特殊塗料の一つです。

最新の研究・開発のもとで生まれた特殊塗料は、耐久性が高く高機能、高価格という特徴があります。その中でもピュアアクリルは、防水塗料の一種として知られています。

 

不純物を限りなく少なくしたアクリルを原料に使うことで、優れた耐久性と防水性を発揮。耐用年数は15年以上です。

 

フッ素

フッ素塗料も、特殊塗料の一種です。

原料はフッ化カルシウムと呼ばれる成分で、汚れや酸性雨、紫外線に強いという特徴があります。耐久性の高さでも知られていて、その耐用年数は15年以上。外壁塗装工事にかかる手間と時間を節約したい方に人気です。

 

無機

無機塗料も、特殊塗料の一種です。
無機物質を原料にした塗料を幅広く指す言葉で、先ほどのフッ素塗料も無機塗料の一種です。有機物を配合した塗料の場合、時間の経過と共に、徐々にコケや藻の繁殖が気になってしまうケースも多いもの。無機塗料の場合、最初から有機物が含まれていないため、繁殖を抑える効果が期待できます。

 

高級塗料の一種ですが、耐久性は15年以上と高め。導入する場合には、それぞれの塗料の特徴や付加価値を踏まえた上で、慎重に検討してみてください。

 

より快適な住まいを実現!付加機能にも注目を

塗料の種類を知る上で、忘れてはいけないのが付加機能です。塗料メーカーにとって、「他社との違いをどこで出すのか?」は、非常に重要なポイントになります。上手に選べれば、より快適な住まいを実現できる可能性もあるでしょう。
ぜひ、付加機能の種類にも注目してみてください。

 

遮熱

遮熱とは、太陽光の熱を反射する機能のこと。塗装した外壁の温度上昇を防いでくれるので、室内温度の上昇を防ぐ効果が期待できます。熱による素材の劣化も予防できるでしょう。
ただし、冬場の温かい太陽熱もブロックしてしまうため、導入するかどうかは慎重に検討する必要があるでしょう。

 

断熱

断熱とは、塗装した外壁の熱を伝わりにくくする機能を指します。夏は外の熱を住宅内に伝わりにくくし、冬は住宅内の温かい空気を外に逃しにくくしてくれます。

 

ラジカル制御

塗装してから一定年数が経過すると、チョーキング現象が発生します。外壁に触れると、手に細かな粉が付着することがありますが、塗装面が劣化している証拠です。ラジカル制御型の塗料では、酸化チタンの働きにより、このチョーキング現象の発生を抑制。
劣化予防に役立ちます。

 

光触媒

光触媒は、紫外線に触れることで汚れを分解する機能です。二酸化チタンの働きにより、外壁に汚れが付着しづらくなります。
カビや藻の発生を抑制できる効果も期待できるでしょう。

 

 

外壁用塗料の賢い選び方とは?

このように、さまざまな種類がある外壁用塗料。「これだけたくさんの種類があると、どれが良いのか迷ってしまう…」という方も多いのではないでしょうか?
こんなときには、自分たち家族にとっての優先順位を意識するのがおすすめです。

 

数年後に手放すことが決まっている場合、優先順位は「耐久性」よりも「価格」の方が高くなるでしょう。ウレタン塗料を中心に、ニーズに合ったものを選択してみてください。

築10年程度で初めての外壁塗装を行う場合、その住宅には、まだまだ長く暮らすと予想されます。今後のメンテナンスや資産価値も踏まえて、耐久性の高い高級塗料を取り入れてみるのも良さそうです。

その他にも、以下のようなさまざまな要望があるはずです。

要望 対策
夏場の暑さをなんとかしたい 遮熱・断熱性能のある塗料を検討
コストパフォーマンスを重視したい 価格と耐久性のバランスが良いシリコン塗料に注目
北側に苔が生えやすいのでなんとかしたい 光触媒や無機塗料を中心に検討
外壁塗装工事の回数をできるだけ少なくしたい 特殊塗料を中心に検討


もっとも重視したいポイントが明らかになれば、どの塗料を中心に検討するべきか、自然と見えてくるでしょう。
外壁塗装は、長く暮らしてきた住まいの「不満」を解決するための、大きなチャンスと捉えてみてくださいね。

どの塗料にも、メリットがあればデメリットもあります。
後悔しないためには、その両方に目を向けることも大切ですよ。

 

 

塗料選びで迷ったときにはプロにご相談を

塗料の種類について、正しい知識を習得している場合でも、いざ自分が選ぶとなると迷ってしまうケースは少なくありません。
こんなときには、ぜひ塗料のプロでもある外壁塗装業者にご相談ください。

名古屋市周辺の外壁塗装については、ツジ建装が徹底サポートしています。ツジ建装は塗料メーカーの加盟店です。
どの塗料ならお客様それぞれのご要望を叶えられるのか、プロならではの知識のもと、しっかりアドバイスいたします。

 

 

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