2022.07.05
【外壁塗装の基礎知識】怠ってはいけない3つの理由と長持ちさせるコツ
住宅メンテナンスの中でも、負担が大きい外壁塗装。
業者から「外壁塗装した方がいい」と言われても、「必要な理由がわからない」「もしかして詐欺なのでは…」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか?
このコラムでは、外壁塗装が必要な理由や、外壁塗装の耐用年数をできるだけ長くするための方法を紹介します。
外壁塗装について不安を感じたら、ぜひチェックしてみてください。
目次
外壁塗装が必要な理由3つ
外壁塗装は、住宅の美観や性能を保つために必要なメンテナンス工事です。もし、外壁塗装を行わないまま放置すれば、さまざまな問題が発生してしまうでしょう。
外壁塗装が必要な理由は、主に以下の3つです。
住宅の見た目が悪くなるから
住宅の一番外側に使われている外壁材は、常に風雨や紫外線にさらされています。もちろん、ある程度の耐久性はあるものの、残念ながらその機能は半永久的に続くものではありません。時間の経過と共に、以下のようなトラブルで見た目が悪くなってしまいます。
・汚れ
・色あせ
・ひびわれ
・サビ
・コケ
・剥がれ
近年主流となっている外壁材の多くは、優れた性能や耐久性を持っています。新築後すぐの時期には、特別なメンテナンスをしなくても、美しい状態を保てるでしょう。
しかし、年月の経過と共に、そうした状況は少しずつ変化していきます。
・掃除をしても落とせない汚れや、しつこいコケに悩まされている…
・一部分のみ色あせているため、全体的に古ぼけた印象になってしまった
・ひびわれや剥がれ、サビの範囲が年々広がってきている…
このような、住宅の外観にまつわるトラブルを解決してくれるのが、外壁塗装です。傷みが気になり始めた外壁材の表面を、新しい塗料で保護しましょう。
あっという間に、新築時のような美しさを取り戻せます。
外壁塗装のタイミングで、外壁のイメージを大きく変えることも可能です。現在の流行に合わせて、好みの雰囲気に近づけてみてください。
日常生活に支障をきたすから
外壁塗装が必要な理由は、見た目だけではありません。
実は、住宅そのものの性能や耐久性にも、深く関わっています。
外壁材が劣化すれば、住宅内部を風雨から守ることが難しくなってしまうでしょう。具体的には、雨漏りや隙間風で悩まされる恐れもあるのです。
特に深刻な影響をもたらすのは、雨漏りによる被害です。
劣化した外壁材は雨をはじくことができず、その内部に雨水が浸透していきます。雨水が浸透した外壁材は、あっという間に劣化するでしょう。徐々に浸透する水分量が増え、住宅の躯体をも駄目にしてしまう可能性があるのです。
壁や天井から雨漏りするようになれば、生活の質は低下してしまいます。
また、壁内部の見えない部分で、カビやシロアリ、腐食といったトラブルが進行してしまう恐れもあるでしょう。
家族の快適な生活を守り、家そのものを長持ちさせるためにも、外壁塗装は欠かせないもの。
ちなみに、定期的な外壁塗装は、外壁材メーカーも推奨しているメンテナンス方法です。
外壁材をどの程度長持ちさせられるかは、メンテナンスの方法や度合いによっても異なります。外壁塗装も上手に取り入れて、家の性能を守っていきましょう。
金銭的なデメリットが生じるから
外壁塗装が必要な理由はもう一つ、金銭的なデメリットの発生を防ぐためでもあります。
外壁塗装をしようと思うと、最低でも50万円程度の費用がかかってくるもの。確かに「高すぎてちょっと…」と思う方もいるかもしれません。
しかし、もしも外壁塗装をしないまま放置したら、それ以上の金銭的なデメリットが生じてしまうのです。
外壁材が傷んだ家は、実際の築年数以上に古く見られがちです。住宅の売却を検討した際には、その古ぼけた印象が、資産価値を低下させることにもなりかねないでしょう。
雨漏りで住宅内部に水が浸入していれば、さらにその価値は下がってしまいます。
「とりあえず売却の予定はないから…」という場合でも、注意してください。雨漏りが原因で躯体にダメージが生じれば、大規模リフォームが必要になるでしょう。
また、万が一電気設備内に水が入り込むようなことがあれば、漏電が発生する恐れもあります。感電や火事など、非常に大きな事故につながってしまう可能性もあるのです。
外壁塗装が不要な場合も
上で説明したとおり、外壁塗装は住まいの性能や価値、そして美しさを守るために必要な工事です。しかし実際には、「外壁塗装が必要ではない家」も存在しています。
外壁塗装が必要かどうかは、使われている外壁材によって異なります。具体的には、「タイル外壁」や「レンガ外壁」、「樹脂系サイディング外壁」のお宅であれば、外壁塗装は必要ありません。とはいえ、これらの外壁材を使用している住宅は、日本ではまだそれほど多くありません。
・各種サイディング(窯業系、木質系、金属)
・ALC
・木材
これらの外壁材が使われている場合は、「定期的に外壁塗装を行う必要がある」と、頭に入れておいてください。
外壁塗装はなぜ必要?しなくても大丈夫な家の特徴3つと見極め方
外壁塗装が必要な時期と長持ちさせる方法は?
外壁塗装は、必要なタイミングで実施することが大切です。外壁塗装が必要な時期は、「築10年」が目安になります。
近年主流の窯業系サイディングの場合、施工後8年程度が経過すると、徐々に劣化が気になり始めます。急に雨漏りするようなケースは稀ですが、汚れやコケ、ひびわれなど、見た目に関するお困り事が生じる可能性が高まるでしょう。
築10年を経過すると、見た目だけではなく、性能面でもトラブルが生じる恐れがあります。住宅の躯体を守るためにも、このタイミングで外壁塗装を実施するのがおすすめです。
長持ちさせるためのポイント2つ
外壁塗装の重要性は理解できても、「自宅に大規模な工事が入ること」に対して、憂うつな気持ちを抱える方も多いのではないでしょうか。これまで解説してきたとおり、外壁塗装は、住宅を守るために必要なもの。ちょっとした工夫で、その頻度を少なくできます。
1つ目のポイントは、塗料に工夫することです。
外壁塗装を行う際には、さまざまな種類の塗料の中から、自身のニーズに合ったものを選択します。耐久性の高い塗料は、長持ちする可能性が高いでしょう。施工時のコストはアップしますが、「外壁塗装が必要ない状態を長く維持できる」というメリットが発生します。
ちなみに、耐久性の高い塗料としては、以下のような種類がおすすめです。
・ピュアアクリル塗料
・フッ素塗料
・無機塗料
塗料ごとにそれぞれ異なる特徴を持っていますから、外壁塗装の施工業者とよく相談の上で、決定すると良いでしょう。
2つ目のポイントは、塗料の色選びについてです。
外壁塗装は、家の外観イメージを大きく変えるチャンス。「せっかくだから好みのカラーリングで仕上げたい」と思う方も多いでしょう。
ただ、選択する色合いによって、傷みの目立ちやすさは違ってきます。できるだけ傷みが気になりにくい色を採用することで、「見た目改善」を目的にした外壁塗装を遅らせる効果が期待できます。
見た目の劣化が気になりにくいのは、
・グレー
・アイボリー
・ベージュ
などの、いわゆる中間色と呼ばれるものです。
はっきりとした「白」や「黒」は、住宅のカラーとしては人気ですが、意外と劣化が目立ちやすいので注意しましょう。耐久性の高い塗料の、中間色を使って好みの雰囲気に仕上げられれば、次回の外壁塗装のタイミングを遅くできるのではないでしょうか。
外壁塗装の色選びの基本は3つ!汚れが目立たない色やオシャレ事例にも注目を
外壁塗装は「見た目」「価値」「住宅性能」を守るために必要なもの
外壁塗装の見積もりを受け取ると、「本当に必要なのだろうか…」と悩んでしまう方も多いかもしれません。しなくても良いのであれば、後回しにしたいと思うのは当然のこと。
しかし、必要なタイミングで外壁塗装を行わなかった場合、住宅の見た目や価値、性能が大きく損なわれてしまう恐れがあります。
一部、外壁塗装が必要ない住宅もありますが、多くの場合、外壁塗装が必要な外壁材が使われています。住宅の見た目はもちろん、家族が安心して生活するための性能や価値を守り続けるためにも、ぜひ適切なタイミングでの塗装を検討してみてください。
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