2022.07.01

「外壁塗装に火災保険が使える」はホント?無料で工事できる条件と申請手順

外壁塗装は、大切な住宅を長持ちさせるため、欠かせないメンテナンス工事の一つです。
とはいえ、いざ工事となると、数十万円~百万円以上の費用がかかってしまうことも。
実は、火災保険を使って無料で工事できる可能性があるとご存知ですか?

どのような場合に火災保険適用で外壁塗装ができるのか、条件や手順についてわかりやすく解説します。

 

 

火災保険が使えるのは「災害」が原因でトラブルが発生した場合

火災保険とは、火災をはじめとする事故で建物や家財に損害が生じた際に、補償してくれる保険のことです。
その名称から、「万が一火災になってしまったときのための保険」と思っている方も多いかもしれませんが、実際には火災以外のトラブルについても幅広く対応してもらえる可能性があります。

自然災害もその一つで、落雷や風災、ひょうや雪災で外壁がダメージを受けてしまった場合、外壁修理費用を火災保険で賄えるでしょう。

 

実際に火災保険に加入する際には、補償対象と補償内容・範囲を比較検討して加入プランを決定します。補償対象や内容・範囲が幅広くなればなるほど、保険料は高くなる仕組みです。

 

ご自身が加入している火災保険のタイプによっては、以下のような事故・災害にも対応できる可能性があるでしょう。

 

・水害や水漏れ事故によって外壁がダメージを受けた

・車が壁に突っ込んできて外壁が損傷した

・泥棒が侵入時に自宅の外壁を破壊した

 

火災保険のプランによっては、家族の過失による事故が原因でも、修理費用を保険で賄える可能性も。
外壁塗装について検討し始めたら、まずはその「原因」と、自身が加入している火災保険について確認してみてください。

 

 

まずは火災保険の確認を

ご自身が加入している火災保険の内容は、手元にある保険証券をチェックすればわかります。

まずは、以下の3つのどれに当てはまるのか確認してみてください。

 

・住宅火災保険

・住宅総合保険

・新タイプの保険

 

住宅火災保険の適用範囲は、火災や落雷、破裂・爆発、風災などに限られています。
一方で住宅総合保険では、上記にプラスして水害や水濡れ、暴行・破壊、飛来・落下・衝突、盗難にも対応しています。

近年主流になってきているのが、新タイプの保険です。より幅広い範囲を補償対象としていたり、補償額が充実していたりと、万が一のときにもより安心できるタイプの保険です。

たとえば、火災や落雷による外壁破損であれば、どのタイプの保険に加入していても大丈夫です。保険会社に連絡すれば、必要な修理工事費用が支払われる可能性が高いでしょう。

一方で、水害や水漏れ、破壊が原因の場合、火災保険の内容が非常に重要な意味を持ちます。手元の保険証券に記された内容を、しっかりとチェックしてみてください。

 

また火災保険は、加入時に自身の要望に合わせてさまざまなオプションを組み合わせているケースもあります。
「自分が加入しているのは○○保険だから駄目だ」と安易に判断するのではなく、自身の補償対象をしっかりと把握した上で、検討するのがおすすめです。

手元に保険証券がない場合は、損害保険会社に連絡すれば再発行してもらえます。
また補償範囲について不明瞭な場合には、損害保険会社のサポートセンターに連絡すれば、必要な情報を教えてもらえるでしょう。

 

 

経年劣化による外壁塗装は残念ながら対象外

外壁塗装を検討している方の中には、「事故や災害ではなく、外壁が経年劣化で傷んできたために再塗装したい」という方も多いのではないでしょうか。
残念ながらこの場合、火災保険の対象外です。

経年劣化によるダメージは、どの火災保険に加入している場合でも補償対象外です。

 

・外壁材の劣化(災害に起因しないもの)

・経年劣化による摩耗や変質、変色等

・外壁に発生したカビやコケ

・外壁に浮き出たサビ

 

これらのトラブルは、「経年劣化によるもの」と判断されます。たとえ損害保険会社に申請しても、保険金は下りない可能性が高いでしょう。

 

 

【経年劣化と自然災害】どちらが原因かわかりにくい場合は?

自然災害が原因で発生した外壁トラブルは火災保険の補償対象ですが、経年劣化が原因であれば対象外です。
非常にシンプルな基準ではあるものの、現実には「どちらが主な原因なのかわかりにくい…」というケースも多く報告されています。
実際に保険の対象になるかどうか、判断するのは損害鑑定人です。

 

損害鑑定人とは、事故や災害が発生した際に、現地に赴いてその損害状況を調査する人。
実際に現場を細かくチェックして、発生しているダメージが災害によるものなのか、経年劣化によるものなのか判断します。
災害によるものであれば、被害額を算定するのも損害鑑定人の仕事です。調査の結果は報告書にまとめられ、損害保険会社へと提出されます。保険会社側はその報告書の内容をもとに、火災保険の補償対象なのか、また補償される金額はいくらなのかを判断する仕組みです。

申請しても、損害鑑定人の判断によって、補償対象にならない可能性ももちろんあります。
ただし加入者からの申し出がなければ、保険会社が損害鑑定人を派遣することはありません。
どちらか迷うケースが発生した場合には、外壁のプロの意見も取り入れつつ、一度申請してみるのも良いでしょう。

 

 

火災保険を申請する場合の手順

火災保険を申請する場合、まずは損害保険会社に対して、必要な書類を提出します。

用意する書類は以下の3つです。

 

・事故報告書

・修理箇所の工事見積書

・保険金請求書

 

それぞれを準備する際のポイントについて、詳しくチェックしていきましょう。

 

事故報告書とは?

事故報告書は、どのような事故が原因で、どういった損害が発生しているのかをわかりやすく伝えるための書類です。

具体的には、以下の内容を記してください。

 

・いつ損害が発生したのか?

・損害発生時はどういった状況だったのか?

・事故の原因は何か?

・損害が発生した住宅はどこにあるのか?

・家の中で、損害が発生した場所はどこなのか?

 

家の中の損害発生場所は、見取り図等を使って伝えるとわかりやすいです。また、損害が発生している場所の写真も忘れずに添付してください。
家全体の外壁の様子と、損害が発生している箇所の様子、それぞれ撮影することで、損害鑑定人の調査もスムーズになります。

事故報告書には、契約者の名前と保険証書番号も忘れずに書いておきましょう。

 

修理箇所の工事見積書とは?

修理箇所の工事見積書は、保険金算定に使われる書類です。
自分の憶測ではなく、プロの業者に依頼して、保険金申請のための書類を作成してもらいましょう。過去に火災保険で外壁修理工事をした経験がある業者なら、スムーズに対応してくれる可能性が高いです。

 

保険金請求書とは?

保険金請求書は、保険会社が用意する書類です。
事故が発生したら保険会社に連絡し、各種打ち合わせを行ったのちに、必要書類を送付してもらいましょう。
該当箇所に必要な情報を記載すればOKです。

 

 

請求書に記す内容は、加入している保険会社によって異なります。

もしわからない点があれば、保険会社に連絡してサポートしてもらいましょう。

 

 

【外壁塗装×火災保険】詐欺業者に注意

外壁塗装業者の中には、「火災保険を使えば無料で塗装工事が行えます」と近づいてくる業者もいます。
本当に火災保険が使えるのかは、お客様それぞれが加入している火災保険の内容によって異なるもの。また当然、外壁損傷が発生した原因によっても、保険対象になるかどうかは違ってきます。
それにもかかわらず、「誰でも無料」「確実に無料」とアピールしてくる塗装業者は、詐欺業者である可能性が高いと言えるでしょう。

 

「少しくらい怪しくても、無料で外壁塗装できるなら…」と思ってしまいがちですが、保険金詐欺に該当する恐れもありますし、また高額な手数料やキャンセル料を請求されるリスクもあります。


外壁塗装で本当に火災保険を使える可能性があるのかどうか、信頼できる塗装業者にアドバイスしてもらうのがおすすめです。

 

 

災害が原因の外壁ダメージには、火災保険が適用可能

災害が原因で外壁や屋根から雨漏りした場合、火災保険で修理費用を賄える可能性があります。
せっかく加入している火災保険ですから、万が一の際には上手に活用してみてください。
火災保険で外壁修理や外壁塗装を行う場合、プロのサポートが必須です。

愛知県内の外壁塗装や屋根塗装は、ツジ建装にお任せください。

安心安全なサポート体制でしっかりとお客様に寄り添ったサービスを提供いたします。

 

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